2012年3月31日土曜日

犬と生活するってどんなこと? | 犬のしつけをまじめに考える!


犬との関係を「服従」「上下関係」といった言葉で説明するようになって久しい。しかしその一方で、犬との関係は飼育動物からペット、今や「家族」へと確実と変化を遂げている。この変化の中で、私たちは犬との関係をどうとらえればいいのか。新しい犬との関係を探ってみた。〔社会部 久保〕

あなたは"犬と一緒の生活"と聞いてどんな光景を思い浮かべるでしょうか?

飼い主の傍らに寄り添うようにしてお散歩をする姿、飼い主の目を見上げる撫、玄関でご主人の帰りを待つ一途さ・・・。きっとそこにはあなたのことを唯一の"ご主人"だと信じて疑わない純粋な気持ちがあるはずです。犬の心をとらえ、犬と良い関係を築くにはどうすればいいのでしょうか?

"あなたが犬にとって良きリーダーになること"これが答えです。

教えて ! リーダーになるってどんなこと?

犬とうまくやっていくためにはリーダーにならなくてはいけないと聞きました。リーダーになるってどういうこと?リーダーになれたら何が変わるの?

犬の祖先である狼は群れを作って生活する動物です。群れの中に頼りになるリーダーがいて精神的に安定した生活を送ることができるのです。つまり犬は元来リーダーを求め、リーダーの指示に従おうとする動物なのです。

家庭で飼育されている犬は家族を群れと見なしています。野生の犬と同じように家族の中に良いリーダーがいると犬は安定した生活を送ることができます。

飼い主に忠実に従う犬として忠犬ハチ公はあまりにも有名ですが、リーダーを求め、リーダーに従おうとする犬の性質をうまく利用して人間は犬とうまくやってきたのです。

リーダーになるためにはやっぱり厳しく接した方がいいのですよね??犬より"強い"ってことを示してあげればいいんですか?

リーダーになるためには厳しさも必要ですが、それ以上に大切なのはたくさんの愛情です。

2012年3月29日木曜日

こんな動物実験が必要ですか? 【動物実験見聞記(12)】動物保護運動は革命運動に似ている!―中野真樹子さんのこと―


【連載コラム】動物実験見聞記(12) AVA-net News No.142

橋爪 竹一郎(宝塚造形芸術大学教授・元朝日新聞論説委員)


動物保護運動は革命運動に似ている!

―中野真樹子さんのこと―

 

 この連載の初回に登場した獣医師・中野真樹子さんが本を書いた。まだ読んでいないが、新聞の記事によると『野宿に生きる、人と動物』いう題で駒草出版から出る。東京、大阪の河川敷や公園に捨てられた犬や猫、それを世話するホームレスの人たちと中野さんの物語だ。中野さんはノラたちの病気を治療し、ホームレスの相談にも乗ったりする。寒く貧しくひもじい底辺で暮らす人と動物たちだが、中野さんの温かい笑顔と息吹を思うと、ついほのぼのした光景が浮かんでくる。本の出版を記念して、いまよりちょっとむかし、若い日の中野さんを伝える文章を再録させていただく。新聞コラムに書いたもので正統的な本誌のトーンに似合わないかもしれないが、今回だけは番外編でどうかお許しを。

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 動物実験・保護に関心を持ったきっかけ
 ― 医大受験会場に届いた犬の悲鳴―
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 「飢餓、殺戮、内戦、空爆、難民。悲惨な映像やリポートに接しても心に収まるときは結局、一枚の遠い絵になってしまっていることが多い。平和で豊かな日本に住むわたしたちは悲惨をドラマのように鑑賞し消費することはできても、そのあと行動し生産に移すことはできないのだろう。いつか、難民救済で奮闘する評論家の犬養道子さんが、日本人の想像力の欠落、と嘆くのを聞いた。
 人から動物へ話は移るが、仙台市に住む中野真樹子さんは5年前、東京の医大を受験した。答案を書いているとき、ただならぬ犬の悲鳴、絶叫を耳にする。試験のあと、会場の周りを探すと、動物実験をしている研究棟があった。立ち入り禁止だ。
 試験は不合格だった。浪人を覚悟していたが、それより密室の動物たちの運命が気にな� �てしかたない。